「辻占」というのをご存じでしょうか。
辻占とは、通りすがりの人の会話や服装などによって吉凶を占うもので、万葉集にも登場する占いのひとつです。
今回は「恋の辻占」として全国的に名を馳せている、大阪を代表する恋のパワースポット「瓢箪山稲荷神社(ひょうたんやまいなりじんじゃ)」を紹介します。
「瓢箪山」名前の由来は神社裏の竹やぶにあり!
瓢箪山駅の南側「ジンジャモール商店街」を歩いて行くと、左手に石の鳥居があります。
そこをくぐり表参道を東にまっすぐ歩けば瓢箪山稲荷神社(ひょうたんやまいなりじんじゃ)に到着します。
神社の前には恒例の赤い鳥居。手を清めてから本殿に参拝します。
本日はお日柄もよろしく、格好の七五三日和。
着物姿の女の子が前から歩いてきます。かわいらしいですね。
そもそも瓢箪山の名前は、神社本殿の後ろにある竹やぶに由来しています。
通称「瓢箪山古墳」と呼ばれていますが、見たところただの竹やぶ。
何でも上から見ると「ひょうたん」の形をしているのだそうな。
日本三稲荷の一つにして、辻占の総本社なのじゃ
瓢箪山稲荷神社は、豊臣秀吉が大阪城を築城するにあたり、守護神として祀らせたのが起源といわれています。
辻占(つじうら)の総本社としても有名です。
江戸時代から近くの東高野街道において辻占いの風習があったのですが、明治時代初めごろに瓢箪山稲荷神社の宮司さんが「辻占」をはじめて、「淡路島かよふ千鳥の河内ひょうたん山恋の辻占」として日本全国に知られるようになったそう。
「恋愛」や「仕事」「金運」など、まず占って欲しいことを宮司さんに告げ、おみくじを引いて、指定の占場(うらば)に立ちます。
そしておみくじに書かれた数字の順番に来た人をよ〜く観察。
服装や性別、会話の内容などを宮司さんに報告して、占ってもらいます。
たとえば、おみくじに「2」と書いてあれば、2番目に通りすがった人のことをしっかり観察するわけです。
お値段3,000円也。
貧乏な小ネタ隊は、確実な御利益が得られない物に3,000円も投資する勇気はありません。
そこで宮司さんおすすめの現代版お手軽「辻占」にチャレンジすることにしました。
あんさんには愛はあるのか?
残念ながら小ネタ隊は、愛が欲しい年齢ではありません。
というわけで「金運」「仕事運」を願って、辻占を購入。中には3枚の紙が入っています。
ごくごく一般的な「おみくじ」、火をあぶると文字が浮かび上がる「あぶりだし」、そして現代版辻占と言われる「やきぬき」の3枚です。
「今やって行かれますか?」と宮司さん。
「今でしょ」と言うと、あぶりだしセットが登場。ろうそく、マッチ、チャッカマンに風よけまで揃っています。
実演。現代版「辻占」
驚き桃の木山椒の木。なんと文字が浮かび上がってくるではありませんか!
そこに書かれた文字がズバリ、紙ならぬ神のお告げです。
「ぐずぐずするな」
さすが隊長。デリカシーのなさは天下一品です。なんとも罰当たりな質問にも宮司さんは笑顔で「そうですね〜〜〜」。
なかなかほのぼの感が伝わってきます。
続いて、本命の「辻占」に挑戦です。
ここは動画をご覧下さい。
火がまるで道のようになって紙を焼き、切り出された場所(辻)が、神からのお告げです。
「吉 思ひ通りまとまる」
どのようにもとれる文言ですが、今新しいことに取り組んでいる隊長は満足そう。
風よけを持ちながら、隊長のグタグタの質問にも親切に対応下さってありがとうございました。
「辻占」は多いときで一日に20人以上の方がやって帰られるそうです。
小さいながらも見所いっぱいの大阪観光スポット
辻占だけではありません。瓢箪山稲荷神社は、小さいながら見所がいっぱいあります。
神社内には舞台もありました。
きっと節分の豆まきはここからするんでしょうね。
七五三詣りのご祈祷の対応に宮司さんは大変お忙しそうなのに、お付き合いいただきありがとうございました。
場所は、近鉄奈良線「瓢箪山」駅から南へ徒歩5分。
駅の改札を出て、目の前の商店街を右の方に歩いて行けば鳥居があるので、すぐに分かります。
参拝帰りは、ぜひ国道にアーケードをつけてしまった初の商店街も探索してみてください。