かつてオヤジたちの聖地だったディープ大阪「新世界」は、いずこへ!


大阪・新世界といえば、かつては“泣く子も黙る”こわ〜い場所のイメージがありました。
ま、イメージだけの問題で、実際にはまったくこわい場所ではなかったのですが、昼間からベロベロのオッサンたちがウロウロしており、路上生活者たちも数多くいました。
そのため、観光客などは皆無。梅田や難波とはまったく違うディープ大阪の代表格、そう、小ネタ隊の最も得意とする分野だったのです。

小ネタ隊の前身は昭和60年創刊の「月刊SEMBA」というタウン誌ですが、これがまたディープ大阪にめっぽう強い!
新世界なんざ〜、昼な夜な週の半分は出入りしていたほどです。

そもそも新世界の始まりは明治36年(1903年)に開催された第5回内国勧業博覧会に遡ります。
その跡地の東半分に天王寺公園がつくられ、西半分に通天閣と有料遊園地のルナパークが作られました。それが発展したのが現在の新世界の始まりです。

あまりにも知りすぎていたもので、長らく遠ざかっていた新世界ですが、なんでも道頓堀の次に有名な場所だというではないですか!
それじゃ、ということで20年ぶりに訪れてみたのですが……

ニュー新世界とはいかに?
オールド新世界しかしらない小ネタ隊が、オヤジたちのためにレポいたしましょう。

 

新旧が混在したニューワールドは毎日がお祭り

はっきり言って、おったまげました!

小ネタ隊の知る新世界とはまるで違うニュー新世界がそこに広がっていました。
今、大阪で一番面白い場所ではないでしょうか。

一番おったまげたのは、「人」です。
なんと言っても若い人が多い。しかも女子が多い。
小ネタ隊の知る新世界は、女子といえば「じぇりン子チエちゃん」のような、ベタの下町育ちの女の子たちです。

梅田や難波で遊んでそうな女子ではありません。

それがそれが、山の手風のお嬢様たちでいっぱいではありませんか。

むさいオヤジなんて、どこに行ったの?というくらい見当たりません。
そのため、町がバリ明るい!

かつてはグレーで薄汚れた色をしていたのですが、今は非常にカラフルになっています。

 

通天閣わくわくランド

まず、通天閣ですが、かつて「通天閣歌謡劇場」のあった場所には、「通天閣わくわくランド」なるものができています。できているといっても、歌謡劇場がなくなったのは2013年9月23日ですから、もうずいぶんと以前のことですね。
その跡地に大手食品メーカーのアンテナショップが誕生したのは、2013年12月20日のこと。
森永製菓、江崎グリコ、日清食品といった大阪を代表する食品メーカーが出展しています。

さらに、かつては1階にあった通天閣展望台入口は、ここ地下フロアー経由に。

情報発信基地を目的とした「STUDIO210」として、各種イベントが随時行われています。

トイレもえらいキレイになって、かつての面影は全くありませんが、タダなのが嬉しいですね。
展望台は有料ですが、「通天閣わくわくランド」は入場無料です。

通天閣わくわくランド
営業時間:平日 10:00~20:00 土・日・祝 9:00~20:30
※注 展望台とは営業時間が異なります
休日:年中無休
料金:入場無料
※但し、通天閣展望台へは別途展望料金が必要です
お問い合わせ: 通天閣観光株式会社 TEL:06-6641-9555

 

新世界市場「Wマーケット」


100年以上の歴史を持つ新世界市場は、戦前に建てられたボロボロの長屋が連なる商店街。お世辞にも流行っているとは言えない、いわゆるシャッター商店街です。

それがそれが!

賑わっているのですよ、日曜日になると。
特に外国人観光客や若い女性に大人気。


人気の秘密は、値段交渉の面白さにあります。
なんでもWマーケット(ウィークエンド・マーケット)というらしいのですが、2018年の春から、日曜日になるとシャッター店舗の前に、雑貨屋さんや屋台が出現。ほぼフリーマーケット状態となっており、あちらこちらで値段交渉をする風景が見られます。

Wマーケットは、「シャッター街で、遊ぼう。」をコンセプトに、毎週日曜日の11時から17時に開催。
合い言葉は、「これ、なんぼ?」
値札がないので、まずお店の人に値段を聞いて会話がスタートします。
大阪人なら当たり前の、「まけて」というのが面白いらしいです。

新世界市場「Wマーケット」
開催日:毎週日曜日
開催時間:10:00〜16:00
大阪市浪速区恵美須東1丁目21-12

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