皿そばといえば、なんといっても但馬の小京都と言われる「出石」です。
出石そばの歴史は古く、今から300年以上も前の宝永3年(1706)年に信州上田藩から国替えになった仙谷政明により伝来したと言われています。
要は信州そばを起源とするわけですね。
現在の割り子スタイルになったのは、幕末の頃。屋台で出すときに持ち運びが便利なように、手塩皿(てしょうざら)に盛ったことが始まりとか。
その後、出石焼きの白いお皿に盛るスタイルが確立されました。
出石には現在約50軒のそば屋があり、関西屈指のそば処として知られています。そもそもそば屋しかなく、そばアレルギーの人が訪れる場所ではありませんので、ご注意ください。
出石の皿そばデビューは「近又」で決まり!
中でも一番人気は、「近又」です。
キンマタと読みます。決して、キン○マではありませんので、ご注意ください。
休日ともなると長蛇の列ができ、圧倒的一人勝ちの様を呈しています。「なぜにここだけが?」と思うのですが、人間という生き物は行列ができるところに並ぶ習性があるのでしょう。
他で食べても、大して、というか、全く変わらないと思うのですが、演出・企画力の勝利といったところでしょうか。兎にも角にも「ミシュランガイド兵庫2016特別版」に掲載されている名店です。
兵庫県豊岡市出石町本町99
TEL.0796-52-2268
営業時間 午前10時〜午後3時
定休日 火曜日(祝祭日は営業)
自分で打つそばの味は別格!
そば好きの小ネタ隊は、毎年のように出石に訪れていますが、なにせ小さな町ですから、観光にもそろそろ飽きてしまいました。
そこで、今回はそば打ちなるものを体験しました。
出石にはそば打ち体験ができる店が6軒ほどあります。
今回訪れた「森の館」は中心部から少し離れた場所にあり、陶芸体験もできます。
そば打ちの所要時間は約30分。
用意されたそば玉から作るので、「え、こんなに簡単なの?」と思うくらい、あっけなくオリジナルのそばができてしまいます。
粘土のように、手のひらで50回くらい練り込み、麺棒でのばします。そば職人の動画などでは、大変そうな作業に見えますが、1人分だけなためか「あらら」という感じで簡単にのびちゃいます。で、たたんで、切って、あとは茹で上がったものをいただくだけ。簡単です。
まずは店主・湯口千尋さんから「そば打ち体験」の流れを聞く。それにしてもこの店主、しゃべるしゃべる。
お腹ペコペコで行くと辛いです。
用意されたそば玉をこねる。出来立ての鏡餅くらいの固さがイメージ。50回くらいこねます。
説明を聞くことが苦手な小ネタ隊は、ここで粉をふってしまい、パサパサになり、アセアセになる。
粉をふるのはこねるときではなく、のばすとき。くっつかないように粉をふりながら、麺棒でのばします。
店主のオリジナル「そば切りマシーン」を使えば、手早く均等に切れるからアラ不思議。
本格的手打ちそばの完成です。
で、肝心のお味の方は?といえば、ちょいと湯がき過ぎちゃったのかしら。固めが好きな小ネタ隊には少々柔らかめでした。
体験コースは1,500円(税込)。要予約です。
ちなみに、粉から作る本格的なコースもあり、こちらは3,780円です。
「出石そば8皿(1.5皿)のお蕎麦を作って食べるコース」
セット内容
店主の手打ちプロの蕎麦2皿+体験のお蕎麦6皿+薬味のセット(だし・いも・卵・ねぎ・わさび・そば湯)
なお自家製コロッケ付きは1,780円です。
兵庫県豊岡市出石町福住15-1
TEL.0795-52-2248
営業時間 午前10時30分〜午後5時
定休日 木曜日(祝祭日へ営業)