第34回大阪まちなみ賞知事賞「グランフロント大阪」、市長賞「ダイビル本館・中之島四季の丘」

先頃、第34回「大阪まちなみ賞(大阪都市景観建築賞)」が発表されました。大阪まちなみ賞とは、美しく個性あるまちづくりを進めていくために、すぐれた建築物やまなみを表彰するもので、昭和56年から実施されています。
大阪府知事賞、大阪市長賞、審査員特別賞、緑化賞、奨励賞があり、知事賞と市長賞は、何やら意味深ですが、同等と位置づけられています。
今回、知事賞には「グランフロント大阪」、市長賞には「ダイビル本館・中之島四季の丘」が選ばれました。
いつになく無難なところでまとまった感があり、実にふつーです。

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中之島

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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神崎川

 

 

 

 

 

 

 

大阪の景観といえば、梅田や難波、中之島や道頓堀などが注目されがちです。当編集部の位置する淀川区のメインターミナル「十三」駅や、豊中市と大阪市の境界線「神崎川」はかなりディープなイメージを抱かれているようです。実に納得できません!

十三駅は、関西人の憧れ、阪急電鉄のメインターミナル。ここを通らずして、大都市・梅田駅には行けません。
しかも神崎川沿いには、第32回知事賞、第33回市長賞に輝いた素晴らしい建築物があります。「大阪まちなみ賞」自体があまり知名度がないため、地元の人にも知られていないのが非常に残念です。
その2作品がこちら↓
第32回知事賞受賞作品「塩野義製薬医薬研究センターSPRC4」(豊中市二葉町3)

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壁面の凹凸の変化、ランダムな開口部、さらにそれらをアルミルーバーのダブルスキンで覆うことで長大な壁面に統一感と変化をつくりだしている。ルーバーは太陽光の当たり具合によって陰影をつくりだすとともに、色彩の印象変化をもたらしている。また、阪神高速道路ぞいに建つという立地条件では、視点の移動によっても変化をもたらしてくれる。単調になりがちな工業地域のまちなみのシンボルとなるいいデザインの建物といえる。
評)大阪都市景観建築賞 審査委員長: 久 隆浩

第33回市長賞受賞作品「アステラス製薬加島事業場厚生棟」(大阪市淀川区加島2)

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製薬会社の医薬品研究施設という性格上、敷地境界でセキュリティを確保するために閉じられた表情となりがちであるが、前面道路側の既存樹木を全て残して緑の前庭を設け、大きなガラスカーテンウォールが印象的なファサードとして、街に対して開かれた表情をつくっている。 敷地内の既存施設から利用しやすいよう配慮した通り抜けの通路、各所に設けられた屋上庭園やコミュニケーションスペースなど、研究者間の「知の交流」を促す、気持ちの良い、爽やかな厚生施設である。
評)大阪都市景観建築賞 審査委員:  指田 孝太郎

神崎川添いを散歩される時は、ぜひご覧になってください。

なお、第34回大阪都市景観建築賞(大阪まちなみ賞)の入賞作品パネル展が下記の日程で開催されています。

場所 期間 所在地
ダイビル本館・中之島四季の丘
(1階エントランスホール)
1/30(金)8:00
~ 2/16(月)23:00
大阪市北区中之島3丁目6-32
京阪中之島線「渡辺橋」駅
地下鉄四つ橋線「肥後橋」駅
アイ・スポット
(淀屋橋odona2階)
3/2 (月) 11:00
~ 3/8 (日) 17:00
大阪市中央区今橋4-1-1
地下鉄御堂筋線「淀屋橋」駅
京阪本線「淀屋橋」駅
大阪市役所
(本庁1階玄関ホール)
3/9 (月) 13:00
~ 3/18 (水) 17:30
大阪市北区中之島1-3-20
地下鉄御堂筋線「淀屋橋」駅
京阪本線「淀屋橋」駅
中央区役所
(1階市民ロビー)
3/19(木)13:00
~ 3/26(木)13:00
大阪市中央区久太郎町1-2-27
地下鉄堺筋線
中央線「堺筋本町駅」
淀川区役所
(1階区民ギャラリー)
3/27(金) 9:00
~ 4/14(火) 13:00
大阪市淀川区十三東2-3-3
阪急神戸・宝塚・京都線「十三」駅
北区役所
(1階区民交流プラザ)
4/15 (水) 9:00
~ 4/22 (水) 13:00
大阪市北区扇町2-1-27地下鉄堺筋線「扇町」駅
JR環状線「天満」駅

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