小ネタ隊がゆく|道頓堀の看板篇


1612年、安井道頓(やすい・どうとん)が私財をなげうち、南堀河の開削に着手。道頓は、大坂夏の陣で戦死してしまいましたが、大坂城主松平忠明の命で従弟の道ト(どうぼく)が工事を引き継ぎ、1615年に運河が完成。開削者・道頓の功績を後世に伝えるため、「道頓堀」と名付けられました。

道頓堀といえば、ひときわ目立つ巨大な看板。大阪で最も有名なオブジェではないでしょうか。中でも『グリコ』の看板は世界的に有名で、両手を広げて記念撮影をする外人観光客でいっぱいです。その他、かに、たこ、牛など、立体造形の巨大看板は道頓堀のエネルギッシュなパワーを象徴しています。

グリコの看板

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現在の看板は2014年生まれの6代目。LEDチップ14万3,976個を使用し、美しい画像が楽しめます。走り続けるグリコランナーの背景が次々と変わる様は必見です。大阪城や海遊館、大阪ドーム、通天閣といった大阪の名所を、グリコランナーが駆け抜けるという意味があるのだそうな。

かに道楽のカニ

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現在の看板は3代目。かつては、人が自転車を漕いで動かしているという都市伝説がありました。時給は750円で、カニを上下に動かす技術を有する人には時給1200円が支給されたそうです(笑)。タテ4m×ヨコ8mはさすがの迫力。ちなみにこのカニをカニすきにすると、1万6,000人前あるそうです。

くいだおれ太郎

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昭和24年生まれの71歳。2008年7月8日まで「大阪名物くいだおれ」の看板人形でしたが、現在は「中座くいだおれビル」前で太鼓をたたいています。ところで、このくいだおれ太郎には弟がいるのです。その名もくいだおれ次郎。太郎が出張のときは、次郎が登場。次郎はバンザイができるという特技を持っています。

ドン・キホーテのえべっさん&ドンペイ君

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道頓堀川沿いに立つ77mのえびすタワーの真ん中にど〜んと居座る商売繁盛の神様「えびっさん」と、南国生まれ東京育ちのドンキのマスコット「ドンペイ君」。2008年6月より長期メンテナンスとして休業していましたが、なんと9年7ヵ月ぶりに復活。料金は当時のまま大人600円で乗車可能です。

金龍ラーメンの金龍

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真っ赤な壁を突き抜け、まるで道頓堀川を泳いでいるような様はど迫力。手に持つ赤と金の宝珠が願いを叶えてくれるという噂もあります。

串カツだるまのだるま大臣

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「2度付けはアカン!」と怖そうな顔で怒っています。モデルは4代目社長で、現在は会長の上山勝也さん。新世界のだるまが廃業の危機になった時に、タレントの赤井英和さんが後輩の上山勝也さんを引き抜いて、店で修行させて復活させたとか。ちなみに、こちらが上山さん(笑)

daruma

元禄寿司の寿司

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元祖回転寿司の「元禄寿司」の巨大看板。「へい、お待ち!」と壁から大きな寿司も持つ手が突き出ています。道頓堀でなければ、かなり不気味な存在です。今では寿司といえば回っているのが当たり前ですが、昭和33年(1958年)4月に東大阪市にオープンした元禄産業(株)の「廻る元禄寿司 1号店」がその最初でした。ビール工場の製造に使われているベルトコンベアにヒントを得て開発した「旋回式食事台」が、高級の代名詞であった「寿司」を 手軽な大衆食にし、今日の回転寿司の基礎を築きあげたそうです。

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