森友問題の迫田英典元国税庁長官にはじまり、佐川宣寿元国税庁長官、セクハラの福田淳一政務次官、加計学園の柳瀬唯夫元秘書官など、「日本の官僚のトップはみんな東大出身なんだ」と、改めて痛感してしまいます。
ま、東大自体が官僚を育てる大学なのですから、当たり前ちゃあ当たり前の話なのですが、キャリアだけではなく、事務を担当するノンキャリアも東大ばっか。かの安倍昭恵夫人の付き人として名を馳せた谷査恵子さんも東大法学部出身です。
いったいどんだけ東大やねん!
ということで、今回は国家公務員のお話です。
国を動かしているのは国家公務員の総合職
国家公務員には、総合職と一般職、専門職があり、それぞれ試験が異なります。
総合職は、政策の企画や立案など大きなところを仕切ります。いわゆる幹部候補生です。
これに対し、一般職は事務作業を行います。
小ネタ隊は、自分で調べるのが面倒くさいなってきたら、ちょこちょこ文部科学省や厚生労働省に電話して「先生の数」や「保育士数」なんかを聞くのですが、あれはぜんぶノンキャリの方が担当してくれているわけですね。
先の谷査恵子もノンキャリア組。大阪教育大学附属天王寺高校から東京大学法学部というそれはそれは素晴らしい学歴がありながら、「管理職はいや。現場に近いところで働きたい」との理由で一般職を選んだそうな。
キャリアだと本省の課長クラスまではエレベーター式で出世するとも言われているのに、キャリアもめざせる頭脳をもちながらノンキャリアをめざすなんてなかなかできることではありません。
ちなみに、専門職は国税専門官や外務省専門職員など、スペシャリスト的な仕事をする人たちのことです。
国家公務員総合職はどれほど難しいのか?
2017年の統計によると、国家公務員採用総合職試験の申込者は2万591人。これに対して合格者は1,878人でした。競争倍率はなんと11.0倍。
合格するだけでも大変なのに、数ある省庁の中でも最高峰の財務省。その財務省の中のトップになるんて、そりゃあ天狗にもなりますよね。
頭の中はどんだけすごいんやろ?と思ってしまいます。
(ま、テレビで見る限りでは小ネタ隊と同じおっさんではありますが…)
では、合格者1,878人のうち東大はどのくらいを占めているのでしょう。
東大372人、京大182人、早稲田123人
東大の2017年の合格者は372人です。2位が京大の182人、3位が早稲田大の123人で、圧倒的に東大が多くなっています。しかも総合職に関しては東大が約70年にわたって1位を続けています。そりゃ「東大にあらずば官僚にあらず」とはごもっともな話ですね。
ちなみに一般職では、東大は53位です。
谷さんは特例として、東大で官僚を目指す人はキャリアしか眼中にないようです。
国家公務員には勉強すれば、どんな大学でもなれますが、国会に呼んでもらえるようなえら〜い官僚になろうと思えば東大以外は厳しいようですね。
- 東京大学 372人
- 京都大学 182人
- 早稲田大学 123人
- 大阪大学 83人
- 北海道大学 82人
- 慶應義塾大学 79人
- 東北大学 72人
- 九州大学 67人
- 中央大学 51人
- 一橋大学 49人
- 東京理科大学 42人
- 東京工業大学 41人
- 名古屋大学 41人
- 千葉大学 37人
- 立命館大学 36人
- 神戸大学 35人
- 岡山大学 34人
- 明治大学 28人
- 広島大学 24人
- 横浜国立大学 23人
- 早稲田大学 229人
- 岡山大学 197人
- 中央大学 195人
- 広島大学 185人
- 同志社大学 183人
- 立命館大学 173人
- 北海道大学 165人
- 日本大学 161人
- 明治大学 148人
- 東北大学 144人
- 神戸大学 138人
- 千葉大学 136人
- 九州大学 135人
- 金沢大学 132人
- 新潟大学 111人
- 大阪大学 109人
- 熊本大学 108人
- 名古屋大学 108人
- 琉球大学 105人
- 関西大学 105人