時間はあるが、カネはない人間にピッタリの超格安チケット
3月1日から「青春18きっぷ」が使用開始になりました。
「青春18きっぷ」というのは、全国のJRの普通列車が乗り放題になる期間限定のおトクなきっぷです。
この春の分は2月20日から3月31日まで発売されており、3月1日から4月10日まで使用することができます。
お値段は5回分セットで11,850円。わずか2,360円で、乗り降り自由の1日乗り放題という超格安チケットなのです。
「青春18」というくらいだから、春休みや夏休みを利用して、全国のあちらこちらへ旅してください、という学生向けの企画だったのでしょうが、利用者はおジジおババたちがほとんどです。
なんといっても普通列車の旅ですから、時間がたっぷりある人間にしか利用価値がありません。
その点、小ネタ隊は時間はあるが、カネはない(泣)。
まさに「青春18きっぷ」は小ネタ隊のためにあるようなものなのです。
本格おろしそばは福井まで行かなきゃ食べられん
で、さっそく先日の日曜日に行って参りました、福井まで。
無目的に乗るのもなんですから、目的は「おろしそば」です。
そもそも小ネタ隊は福井に縁もゆかりもありますから、ときどき無性におろしそばが食べたくなります。讃岐うどんもときどき無性に食べたくなるのですが、こちらは大阪にも本格讃岐うどんを食べさせるところがなんぼでもあります。
丸亀製麺や花まるうどんなんてのもありますから、わざわざ香川くんだりまで行くまでもありません。
しかし、おろしそばはない!
そもそも讃岐うどんのような全国区の食べ物ではありませんから、大阪では流行らんでしょう。
出発は朝7時37分JR尼崎発。こいつに乗りさえすれば、寝ていてもとりあえず敦賀までは連れて行ってくれます。そこから北陸線に乗り換えて福井に到着。たとえローカル線であっても、敦賀で1度乗り換えるだけで約3時間ちょっとで着いてしまいます。
ゆっくり旅だから、いろいろな人間に出会える
ローカル線の旅の面白ところは、いろいろな人間に出会えることです。
この電車は播州赤穂発ですから、大阪駅でほとんどの人間が入れ替わります。大阪駅から京都駅までは普段目にしている光景で、珍しいこともなんともないのですが、京都駅を過ぎると、だんだんとリュックを背負った老人たちが目立ってきます。
滋賀県あたりの雪山登山をするのでしょうね。ごつい重装備でワイワイガヤガヤ。
このクソ寒いのに、朝からビールを飲んでいるオヤジもいます。オヤジ連の前に座った試合前の野球部がオヤジたちの餌食にされています。
かと思えば、女の子たちがクタクタになって朝ごパンを食べています。聞けば、土曜日から日曜日にかけて大阪で遊んでいたとのこと。彼女たちは武生で降りていきました。
よぼよぼで杖をついてもまともに歩けないのに、駅まで自転車で来たという老人。
スマホ3台を同時に扱う中年男性…ずっと同じ座席に座っているだけなのに、ものすごい多くの人と出会うことができます。
トンネルを抜けるとそこは雪だらけだった
マンウオッチングもさることながら、電車がゆっくりなので、景色の移り変わりを堪能することができます。
滋賀あたりになると、ガラッと風景が変わり、今庄あたりになるともう雪、雪、雪。
さて、目的の福井駅到着は10時47分。
お昼にはまだ時間が少しありますので、福井名物「恐竜」で遊びます。
福井の駅前は、ここどこやねん?てなくらい恐竜がウジャウジャいます。なってたって、な〜もウリのないところですから。
元防衛大臣が盛んにPRしていた「眼鏡」と「恐竜」くらいしかありません。
恐竜たちと遊ぶのもいいかげんに飽きたので、ちょっと早めですが、福井名物「おろしそば」をいただきましょう。
観光客風に言えば、「越前そば」とは「越前おろしそば」となるのでしょうが、福井の人間は「おろしそば」です。農山漁村の郷土料理百選に選ばれているとのことですが、要は何もない福井の農民たちがサラッと食べたファーストフード。冷たいそばに大根おろしをぶっかけただけの、実に素朴な食べ物です。
そばつゆや醤油などは贅沢品ですから、その代わりに辛〜い大根汁をつけて食べたわけです。
なんと貧しい〜〜〜(泣)。
「越前そば」と呼ばれるようになったのは戦後のこと。昭和天皇が福井に来たときに食べた「うるしや」のもりそばを「越前のそば」としてたいそう気に入り、その後もことあるごとに「越前のそば」の話をしたとか。以来、「おろしそば」は「越前そば」として呼ばれるようになったのだとか。
ま、「おろしそば」より「越前そば」の方が上品そうに見えますからね。
福井県福井市中央1-2-1 ハピリン1F
電話番号 0776-43-0739
営業時間 10:30~20:30(L.O.20:00)
定休日 無休
最寄り駅 福井駅より徒歩1分
で、青春18きっぷのお得度はどれくらいなの?
サンダーバードだと2時間半ほどで帰れるのですが、それでは小ネタ隊のプライドが許しません。
あくまでも貧乏自慢な大阪人として、とことん「青春」を満喫します。
帰りは連絡が悪いので、4時間ほどかかる見込みです。しかし米原経由という面白さがあります。行きは琵琶湖の西側、帰るは琵琶湖の東側ちゅうことで、琵琶湖一周しとるやんけ〜〜〜。
オレ、本当は電車好きちゃうし、乗り物弱いし、ケツ割れそうやし…ってな愚痴は決して申しません。
背にカネは代えられませんから。
サンダーバード 5,690円×2=11,380円
普通運賃 3,670円×2=7,340円
青春18きっぷ 往復しても片道しても寄り道しても、たったの2,360円!
元とったど〜〜〜