天保山。大阪市の西に位置し、標高は4,530mm。2014年4月9日、仙台市の日和山にトップの座を奪われたものの、依然、日本最小級であることに変わりはない。今回、我々はこの天保山に無酸素登頂を試みた。
1月某日、快晴。取材班は地下鉄「大阪港」駅に降り立った。天気はいいが、海からの風が冷たい。厳しい挑戦になることが予想される。ここからは徒歩で天保山に向かう。地盤沈下の影響からかピサっている建物を目の当たりにし、にわかに緊張感が押し寄せてくる。
歩くこと10分。登山道のスタート地点に到着した。いよいよ、我々のチャレンジが始まった。
一歩一歩、慎重に前を進む。春なら桜並木が美しいであろうが、今は冬。一瞬の油断が命取りになる。
万全の準備が功を奏したのか、ものの数分で展望台に到着。意外にあっけなかったが、達成感から自然にガッツポーズが出る。
すると、何やらサポーターから声がかかる。
なに?
ここは山頂ではないらしい。「まだ、先」だと言うではないか。一度解き放たれたテンションを再び上げるのは難しい。一気に、昨日の深酒が押し寄せる。
しかし、360°頭を巡らせてみても、いま立っているところより高い場所が見当たらない。サポーターに再度、位置を確認させる。
どうやら石畳を降りたところにある広場が山頂らしい。
展望台より低い山頂なんてあるのかしらと、納得いかないまま足早に歩を進めると、
しかし、なんだな。展望台の方に寄り道しなければ、無呼吸登頂だっていけたかもしれない。そこに達成感はなかった。
ま、いいか。
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