関学と日大の対応に見る危機管理のあり方

5月28日のお昼の「ワイドスクランブル」(テレビ朝日)で、アメフト悪質タックル事件に関する日大広報の対応について問われたやくみつる氏が、「日大の危機管理は正しい」という意見を述べ、出演者から失笑を買っていましたが、あれは誰がどう見たって失敗だったでしょ。

天の邪鬼なやく氏は、100%の世論に反発したかったのでしょうが、論点にかなりの無理があり、凡人の小ネタ隊には何を言っているのか理解できませんでした。

ヘンコな小ネタ隊が見ても、日大の対応はカロリーゼロ、「危機管理ゼロ」です。


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大学には危機管理が欠かせない

そもそも大学というのは、20歳前後の大人になりきっていない子どもたちを預かるのですから、危機管理は不可欠です。

窃盗、覚醒剤、傷害、強姦、殺人事件…あらゆる事件が起こる可能性があり、事実、過去に幾度となく起こってきました。
自学の学生が事件を起こしたときは、大学側は何らかの対応を求められます。

今回、被害者側になった関西学院大学も、かつて自学生が世間を騒がせる大きな事件を起こしたことがありました。

2003年8月1日に起こった「折り鶴放火事件」です。

事件発覚当日には副学長名で謝罪。翌日には学長が直接謝罪

広島・平和記念公園内にある「原爆の子の像」に捧げられていた約14万羽の折り鶴が放火により焼失してしまったのです。

犯人は、関西学院大学文学部4回生の男子。留年してむしゃくしゃしていたことが放火の理由でしたが、このときの関学の対応は神対応でした。

事件発生当日、副学長名でお詫びを発表。翌日8月2日には、学長らが広島市を訪れ市長に謝罪。さらに8月6日には、在校生や卒業生、教職員によって折られた折り鶴9万1,000羽を大学関係者が持参し、謝罪しています。

この間、わずか1週間以内。今回の日大の初動とは比べものにならない早さです。

オール関学で謝罪するのが当たり前になっている関学の教え

実は小ネタ隊も大学に折り鶴を持っていった一人です。
関学が折り鶴を集めていることをニュースで知り、「こりゃ、えらいこっちゃ〜」と当時小学生の息子といっしょに大学まで100羽あまりの折り鶴を持って行ったのですが、なんと出口でテレビ局のインタビューを受け、全国放送されてしまいました。

テレビの手前、「学生がしでかしたことはオール関学で償わないと…」みたいなことを言ったと思うのですが、残念がながらあまり記憶にございません。

しかし、そんな天の邪鬼な小ネタ隊をも動かす関学スピリッツ「Mastery for Service」は関学関係者に深く根付いています。

この事件を学生個人の問題にし、大学側の対応が遅ければ、世間から非難ゴーゴーになっていたであろうことは、今回のアメフト悪質タックル事件を見れば明白です。
理由はどうであれ、自学の学生が犯した行為に対してまずトップが謝罪し、すぐにオール関学で贖罪するスピードと団結力。

言葉は悪いですが、犯罪を美談にすり替えてしまった関学の「危機管理」には脱帽です。

罪を憎み、人を憎まず

さらに、関学は当該学生を退学処分にはしませんでした。
退学にして、「はい、終わり!」としたところで何の意味もないからです。

きっちり教育をし卒業させたことは、当該学生の後々の人生を大きく左右しますし、大学の価値を高めることにもつながります。

自分で言うのも何ですが、「いい大学を出たな〜」と誇らしく思います。
他大学に比べて、卒業生の愛校心がものすごく強くのが関学の大きな特徴です。

人はこれを「ウザい!」というかもしれませんが、社会に出てからもつながっていられる大学であることは間違いはありません。

ちなみに、高校は仏教系の小ネタ隊は、もちろんキリスト教信者ではありませんし、チャペルアワーなる必須科目も落としかけた無神論者です。